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※上の画像は、「エロイカより愛をこめて」公式サイトから許可を得て
作った画集のイメージ画像です。
 青池先生の画集が発売されました。
 今回の画集は、今までの先生の画集とは違ってマンガなどにページを割くことはしていません。作品解説文など以外は全てイラストです。存分に美しいイラストを堪能できます。
約200点のイラストを見ることができます。この画集の表紙などのデザインを私がやらせていただきました。その関係で今回、このホームページに画像の使用を、(今は閉鎖してしまった)青池先生の公式サイトを通じて許可していただきました。

タイトル:青池保子画集 PLUS ULTRA〜さらに彼方へ〜
発行:新紀元社
価格:4800円
A4版・上製本・200ページ
Hybrid CD-ROM付き

現在入手は困難です。オークションや古本屋での入手例があるのみです。

 

表紙のデザイン〜作業工程紹介

今回表紙や解説ページを私が作らせていただきました。実は最初から決まっていたのではなく、急にお話が来て作ることになったのです。
 私からすればラッキーな事件でした。しかし、色校などで苦労している話を聞いていたので反面プレッシャーがありました。
表紙のデザインは「雨に濡れた車のボンネットに、少佐と伯爵が写り込んでいる」というものでした。
車はレンタル写真を使用。BMWの写真を借りてきて製作を開始しました。本当はBMWではなくベンツにしたかったのですが、使用許可が下りるか難しかったため、BMWとなりました。最初は遠近感のある車に、画像合成していたようですが、リアルさよりもデザイン面を考え、あえて正面を選びました。

以下製作方法を紹介します。
使用ソフトはAdobe
Photshop(R)です。今回は色々変更の可能性があるときいていたので、レイヤーを分け、作業工程は残しておくことにしました。

〈1〉最初は白い車の色を変えることから始めました。PhotoShopの「色調補正」→「色相・彩度」を使い、青い色に変更。

〈2〉そのあと少佐と伯爵の画像を鏡像にし、伯爵を切り抜き、別レイヤーに分け、少し少佐に近づけました。ボンネットに絵を重ねてみると、違和感があったので、ぼかしを入れ、透明度を調整。画像を統合したあと、レイヤーを複製しておきます。

〈3〉上の画像にフィルタ(EYE CANDY)で雨粒を入れていきます。この時大きさを調整するために、画像をいくつかに区切ってフィルタ効果を入れました。

〈4〉雨粒の数を調整するため、上のレイヤーを消しゴムツールで消去。削ったところは下にある雨粒無しの画像が出てくるようになっています。(昔のバージョンだったので。今ならヒストリーブラシがあるのにね)全体の雨粒の数を減らしたほか、顔にかかる部分は全て雨粒を取りました。

〈5〉画像を統合し、あとは全体の色調を調整して出来上がりです。印刷になるとどうしても青みが強く出るので、トーンカーブを使って少しシアンを減らしました。

タイトルは金属のようにしてEYE Candyのインナーベベルで立体化。最終的にはIllustratorに貼り込んで入稿。

全部で300MBの画像ですので時間が結構かかりました。4GBのハードディスクが無ければできなかったでしょう。新しいマシンを買ったばかりで良かった。

ところで、青池先生の絵はしっかりしているから、写真と組み合わせてもあまり違和感を感じませんね。
これはお仕事というよりボランティアでしたが(笑)、色校時に先生の生原稿をたくさん目にすることができたのが、幸せでした。
せっかくの美しい画集が、現在入手困難なのは、とても残念ですね。(Hirame)